お疲れ様です。
タキタロウ(@takitarou)です。
さて、前回の記事の最後にも書きましたが、今回は少し話を脱線しましてゲームシナリオについてお話します。
表題に開発者受けするゲームシナリオなんて偉そうなことを書きましたが……
昔所属していた会社で実際に自分がシナリオを執筆し、上司とやり取りを繰り返すなかで、ブログで書き残しておきたい面白い気付きがありましたのでご紹介します。
どのようなことかと言うと現場視点から見たゲームシナリオの作り方と言った所でしょうか?
当時僕はソーシャルゲームの女性向け恋愛アドベンチャーに携わっていました。
今回お話することはRPGやアドベンチャーゲームといった、シナリオが特に重視されるゲームに携わりたいと考えている方はご参考にして頂ける内容になっているのではと思います。
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開発者受けするゲームシナリオとは?
ゲームのシナリオ部分に携わる様になってまず、第一に思ったことはゲーム会社の人間に受けるものと、ユーザーが求めているものは違うということです。
具体的に言いますとゲーム会社の人間に受けるものというのはそのシナリオを読む人間が知らないことを書けば高評価をもらいやすいと私は感じています。
私の実体験を紹介しますね。
私は上司から頼まれたショートシナリオ(1話400字程度のものを24本)を作成し提出しました。
女性向け恋愛ゲームのシナリオなので、攻略キャラクターとの会話が中心です。
イメージとしては、ミニゲームとミニゲームの間に挟まれる攻略キャラクターとの
ちょっとしたエピソードといったところでしょうか?
私が作成したシナリオは
1.キャラクターの魅力(性格、設定など)を押し出したシナリオ
2.自分が知っているネタ、雑学を題材にしたシナリオ
3.恋愛的なやりとりを重視したシナリオ
の3種類ぐらいに分類することができます。
さて、この3つのうち何番のシナリオが上司の高評価を得ることができたと思いますか?
やはり恋愛ゲームなので3番の恋愛的なやりとりを重視したシナリオでしょうか?
私も提出した時点では恋愛的なやりとりを重視したシナリオをもっと増やせと言われると思ったのですが……
提出したシナリオを読んだ上司の反応は私が予想したものとは大きく違っていました。
意外にも一番評価が高かったのは
2番自分が知っているネタ、雑学を題材にしたシナリオだったのです。
上司にその理由を聞いてみると、
キャラクターの魅力(性格、設定など)を押し出したシナリオや恋愛的なやりとりを重視したシナリオは似たような内容のものがすでに、メインシナリオに組み込まれていたり、別のゲームで見たことがあるから新鮮味を感じないからとのことでした。
後で知ったことですが、その上司は研究のために同じジャンルのゲームを何本もクリアしていたそうです。
ライトノベルやマンガ・アニメにも言えるかも
ゲーム業界の話とは少し違いますが、出版業界……
特にライトノベルの新人賞でも似たようなことが起こっていると思います。
上司とのやり取りを経て、もしやと思った私は、過去に新人賞を
受賞した作品を何冊か読んでみたのですが
新人賞を取る作品……つまり業界の人から認められた作品
というのは、何かしらの雑学や専門の知識、考え方
(いわばウンチクですね)が作品の中に練りこまれている場合が多いことに気付きました。
例えば、有名な作品をいくつか挙げますと、
スニーカー大賞を受賞した「涼宮ハルヒの憂鬱」や
電撃大賞銀賞を受賞した「狼と香辛料」
がわかりやすいと思います。
両作品とも、魅力的なキャラクター、秀逸なストーリーに加えて豊富なウンチクが書かれています。
涼宮ハルヒの憂鬱はこれでもかというほど哲学や心理学、SFネタを注ぎこんでいるのが分かりますし、狼と香辛料は、経済……特に貨幣価値の上下、をメインエピソードに組み込んでいます。
例が古くてすいません。
比較的最近の作品だと
可愛い女の子が本格的なキャンプやソロキャンをするでヒットした「ゆるキャン△」
膨大な呪術に対する設定やキャラ設定で鬼滅の刃の次のヒットを期待されている「呪術廻戦」などでしょうか?
※極個人的な話をすると同じく呪術を題材にした東京レイヴンズももっと評価されても良いのになぁと思ってたりします。ラノベ発信とジャンプでの連載の違いなど色々要因はあるのかもしれませんが。
突き抜けてヒットする作品というのは何かしらのウンチクが作品の深みを出すために用いられている気がします。もちろん読み手の邪魔にならない様にという大前提はあります。
シナリオや小説、アニメ、漫画……
形態は違いますが、物語を伝える方法として共通の部分も多いです。
これらの作品を読んだことが無い方はこの機会に読んで
みてもいいかも知れませんね。
オススメです。
次回からは引き続き、ゲーム業界への就職対策について書ければと。
筆記試験対策、SPI攻略法をお届けします。
それでは!